ゆすり

1929年/白黒/原作チャールズ・ベネット/脚本アルフレッド・ヒッチコック、ベン・W・レヴィ、チャールズ・ベネット/出演アニー・オンドラ、セーラ・オルグッド、ジョン・ロングデン

ゆすり – 解説

ヒッチコック監督がイギリス時代に撮った初期のサスペンスで、当初サイレントとして作られたのを撮り直し、イギリス初のトーキー映画として仕上げられた作品。襲われそうになり、我が身を守るため相手をナイフで刺し殺してしまったヒロインと、その恋人で彼女を庇おうとする刑事のフランク。そして、そのことをネタに二人を恐喝しようともくろむ男のやりとりをスリリングに描いている。
ヒロインが自分の犯した罪に恐れる心情をナイフという言葉を連続して挿入し表現するなど、トーキー演出とイントロのサイレント・タッチの両方が楽しめる貴重品。

ゆすり – ストーリー

雑貸商の娘アリスは恋仲の刑事フランクと街へ遊びに行ったが、いさかいを起こし、男に誘われてついていった。男は画家で、自室に行くと、アリスは襲われそうになり、逆に男を殺してしまう。事件を担当したフランクは遺留品から犯人がアリスと知った。同じ頃、事件の真相を知った浮浪者がアリスたちをゆすりに来るが、この男は警察の要注意人物で、フランクはこの男に犯罪をなすりつけようとする。