ふしだらな女

Easy Virtue/1927年/ゲインズボロー作品/白黒/無声/制作:マイケル・バルコン/原作:ノエル・カワード/脚色:エリオット・スタナード/撮影:クロード・L・マクドネル/編集:アイヴァ・モンタギュ/出演:イザベル・ジーンズ、ロビン・アーヴィン、フランクリン・ダイアル

ふしだらな女 – 解説

主人公に救いがないという点で、ヒッチコックのなかではめずらしいといわれるこの作品は、当時イギリスでもっても人気のあった劇作家ノエル・カワードの風俗劇の映画化である。電話の交換手の表情だけで結婚の約束を示すなど、「下宿人」と同様にスポークン・タイトル(無声映画の字幕)に頼らず映像で語ろうとした作品で、ディゾルヴや移動撮影にも工夫が見られる。

ふしだらな女 – ストーリー

ローリタ・フィルトンは酔いどれの夫と離婚したあと、若い芸術家と恋をするが、彼を自殺に追いやったため、悪名を高めてしまった。やがて、ローリタはジョン・ホワイトタッカーという貴族の青年に出会い、再婚する。ジョンは彼女の過去についてなにも知らなかったが、ジョンの母親がローリタの過去を洗い出し、息子を離婚させる。そして、追い込まれたローリタは破滅する。