リッチ・アンド・ストレンジ

Rich and Strange/1932年/ブリテッシュ・インターナショナル・ピクチャーズ作品/白黒/制作:ジョン・マックスウェル/原案:デイル・コリンズ/脚本:アルマ・レヴィル、ヴァル・ヴァレンタイン/撮影:ジャック・コックス、チャールズ・マーティン/出演:ヘンリー・ケンドール、ジョーン・バリー

リッチ・アンド・ストレンジ – 解説

ヒッチコック自身のアイディアによる映画化で、彼の得意とする、主人公たちが「各地を移動する設定」による作品である。マルセイユ、ポート・サイド、コロンボなどで大がかりなロケをするなど制作資金も充分にかけており、それゆえヒッチコック自身は気に入っているが、ヒットしなかったため、以後のヒッチコックの制作方針に影響を与えたといわれている。

リッチ・アンド・ストレンジ – ストーリー

フレッドとエミリーは平凡な若夫婦だったが、あるとき思わぬ遺産が転がりこんだ。そこで二人は変化のない生活をきりあげて中国への旅行にでかけた。慣れていない船旅に二人は苛立っていさかいを越こし、たがいに別パートナーに気をひかれたりする。やがて船はスエズ運河を経て東洋に達するが、そこで難破し、二人は中国のジャック船に助けられた。こうして若夫婦は数々の奇妙な体験をみやげに帰宅し、平凡で退屈な日常生活のなかにこそ本当の幸福があることを知った。