ジュノーと孔雀

Juno and the Paycock/1930年/ブリテッシュ・インターナショナル・ピクチャーズ作品/白黒/制作:ジョン・マックスウェル/原作:ショーン・オケーシー/脚色:アルフレッド・ヒッチコック、アルマ・レヴィル/撮影:ジャック・コックス/出演:セーラ・オルグッド、エドワード・チャップマン

ジュノーと孔雀 – 解説

アイルランドの生んだ劇作家ショーン・オケーシーの戯曲の映画化で、革命下のダブリンに住む一家を描く暗い内容の作品にもかかわらずヒットしたし、評価もよかったのは機関銃の音などサウンド効果が目新しかったかもしれない。だが、ヒッチコック的な題材ではなく、彼自身も乗り気になれない仕事だったので、戯曲にあまり手を加えず映画化したと語っている。女主人公の名である「ジュノ」とは、ギリシャ神話に出てくる女神ヘーラーのローマ名で、家政を司る神として現れるときに象徴として孔雀(アイルランドで方言ペイコック)を従えていることが多く、そこからとられた題名でもある。

ジュノーと孔雀 – ストーリー

革命運動が激しいダブリンに住む、夫妻とその息子と娘の4人家族。だが、まともに働いているのは妻だけで、夫は酒浸りで息子は罪を犯して指名手配中の身。そんな時、幸運らしき話が舞い込む。